先月24日に国会選挙が行われたドイツだが、今連立政権発足に向けた
調整・会議が始まっている。ドイツ国内で連日聞くキーワードは
なんと言ってもジャマイカだ。これはメルケル首相の与党であるCDUとCSUの
通称ウニオンは黒、自由民主党・FDPは黄色、緑の党は当然緑であり、
これらの色の組み合わせが同じことから選挙前からジャマイカ連立の
可能性が囁かれていた。

メルケル・ジャマイカ連立

先月の選挙では、第1党で選挙を制したものの、
右派ポピュリスト党のドイツのための選択肢(AfD)が第3党まで躍進したことは
国内を騒がせた。勝因となったのは、紛れもなく、難民政治に対するマニフェストだ。
同党は、国境の警備強化、犯罪を犯した移民の即効の強制送還などを求めている。
つまり、これまでの「保守」が担ってきた部分をAfDが取ってしまったのだ。
メルケル首相に至っては、選挙前には、難民受け入れ制限を設けないことを断固強調していた。
しかし、このことが有権者に対して、どの党を選ぶべきかの後押しをすることになってしまった。
姉妹政党のCSUは、大幅に票数を失った。党首のゼーフォーファー氏はこれまで受け入れ制限や国境警備強化を
求めてきていたものの、メルケル氏の発言力のせいか、結局は支持者をAfDに取られる形になってしまった。

ジャマイカ連立の協議に入る前にメルケル氏とゼーフォーファー氏は、
会談をし、難民の受け入れ数の20万人で和解することとなった。
それでも受け入れ制限はないと主張するメルケル氏だが、
今月半ばに同国ニーダーザクセン州で行われた選挙では、ドイツ社民党に敗れるという苦虫を噛んだ。
そして、連立のパートナーになるであろう、FDP、緑の党は、当然受け入れ制限導入に反対を表明している。
連立を発足させるためには、多少の妥協が両党共に求められる。
というよりかは、CSUを外すばあっさりと連立政権を発足させられるのではとも思ってしまうが。

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メルケル氏の左翼リベラル化

メルケル首相のドイツキリスト教民主同盟(CDU)と姉妹政党のキリスト教社会同盟
(CSU)はドイツ国内では保守政党という位置付けであった。
しかし、日本の福島での原発事故が起こった2011年、これまで原発を推進する側に
メルケル氏が急に国内の原発を止めることを決意し、また、2013年前後から
ヨーロッパではアフリカからの移民が急増し、入り口となったイタリアやギリシャは、
この対応に相当悩まされていたが、この段階ではメルケル氏は助け舟を出さなかった。
しかし、2015年9月には急に国境を解放し、その時ハンガリーで対往生していた
難民をオーストリア経由でドイツに入れる決断を行った。

このように、メルケル氏の行動を時系列に見ていくと日に日にリベラルになり、
もっと言えば、左によってきていることがわかる。
AfDの躍進はメルケル氏のこの決断なしではありえなかったと言える。
一体次のメルケル氏の大決断は何なのか!?
とは言いながらも現在メルケルおろしも国内で噂され始めており、
連立政権発足後にどうなるかは誰にもわからない。
何れにしても連立協議がスムーズにいく、パートナー達ではないので、
クリスマス頃までかかるのではと伝えられている。
(今年3月に選挙のあったオランダだが、今月ようやく連立が発足した)

参照:Bild